お金が欲しくて
最初のきっかけは単純でした。制作会社に勤務していく中で親と妹の病気が重なりどうしてもお金に困ってしまい、借りては利子だけ返す返済が終わることのない日々をひたすらに過ごしていました。
今から15年ほど前から制作会社に勤め始め給与も安く、今ほどブラック会社が社会の悪だと思われていない時です。朝から終電、日によっては泊まって仕事をこなしていました。もちろん自分が未熟だったのが大きいのですが、あれほど心が弱った時期はありません。唯一の楽しみは深夜1時までやっている家の近くにある銭湯でした。レストランも併設されている少し大きめな銭湯で、間に合う時間に帰れないこともありましたが、30分でも入れるなら原付飛ばしてダッシュで向かい少しでも身体を癒さないとと思って露天温泉に浸りぼーっと空を見ていましたが、多分心を癒していたのだと思いますw
そんな日常が3年も過ぎた頃、母の胃癌と妹の骨肉腫が同時に発生しました。妹の病気は1度目ではなく再発になります。命に別状はないが切断するのか、うまく付き合っていくのかで切断しない方向で手術をすることになります。母の胃癌はリンパにまで広がっており、胃は全摘でした。結果から話すと今は二人とも元気です。母は以前のように食事はできませんが、食道が胃の代わりを少ししてくれるんです。人間てすごい!
妹もその時からは再発もなく、今は飲食業で働き頑張っております。
今となってはそんなこともあったなと思えるのですが、当時は母も生きたくないと叫んだり父親もいないので私がなんとかしなければならず、仕事とのダブルパンチで相当追い込まれました。
そんな時に副業で何かできないか、土日だけでも稼げるものはないかと探したのが、今でいう女性用の性感マッサージ店です。
なんの求人で見つけたのか覚えてませんが、当時はあまり頭が働かなく他より少し給料が良いならここしかないと緊張しながらも応募しました。
マッサージ研修
面接に行き、初めてですが大丈夫ですかと尋ねたところ研修に合格しないとお客様にお出しできないと言われ、しっかり研修やってくれるのなら安心かなと思いました。私が働いたのはこの店だけなのですが、おそらく今の女風とはかなり違うと思います。
マンションのワンルームに5人くらいが待機し、全員携帯を見たり寝ながら待機していました。20代の子だけではなく、40代くらいまでバランスよく在籍していました。私と同い年くらいの20代の人と仲良くなれたりするのかなと少し期待していたのですが、話す機会はほとんどありませんでした。この後研修のお話もしますが、研修が終わると私はどうやら人気があったみたいで待機部屋にいることはほとんどなく、常に施術する部屋にいました。そのお店は待機部屋一つと施術部屋3つがあり、施術部屋には整体とかでよくある顔のところだけ穴が空いたマッサージ専用の機械がそれぞれ置いてあります。お客さまが来たら挨拶をし、ヒアリングと会計が終わったら先にシャワーを浴びてもらい、その間にお店に電話しスタートしますと伝え、お客様のシャワーが終わったらお体をお拭きしうつ伏せでマッサージが始まります。
そもそも今の女風で部屋が用意されててマッサージ台があるところはあるんですかね…!?おそらく私が働いていたお店は時代もありますが、かなり独特だった気がしています。
今の女風ももちろんマッサージはちゃんとしてくれると思うのですが、私が働いていたお店はマッサージの時間が長く、例えば90分のコースですとマッサージの中に性感を織り交ぜながら、感度を上げていき後半20〜30分くらいで性感マッサージに移行します。マッサージをしっかりやるので技術もちゃんと身につけなければお客様は満足していただけません。研修もしっかりやりました。
マッサージ研修は週に2回 3時間づつくらいで合格をいただくのに3ヶ月ほどかかりました。普通にやれば1時間くらいオイルマッサージの順番を間違えずに覚えるのも大変ですし、オイルを使ったマッサージは技術が必要とされます。例えば「つまみ手」、筋肉を軽つつまむようにしてシュッと流れるように引っ張り上げるのですが、これを高速でやっていくと右手と左手のタイミングがずれたりするので徹底的に体に覚え込ませる。足だけでも足先に立ち、ふくろはぎから太ももまでの施術と、足裏、スネ、足首、そして横にまわり再度ふくろはぎから太もも、最後に足先に回り、ふくろはぎから太ももとかなりの手順とそれぞれで施術が違います。足部位が終われば、臀部、腰、背中と順にやるのですが最初はもちろん全く覚えられず、家に帰っても自分の足とかで練習したりしました笑
この時のお給料はもちろん出ません。だから少しでも早く覚えて現場に出れるのを楽しみにしてました。
やっと合格をいただいた時の喜びは今でも覚えております。
お店を辞めるまで
現場に出てから感じたことですが、これは体力勝負です。私のお店がしっかりマッサージをしてお客様に喜んでもらうのがベースにあるので、1日に4件とか入ると腰も悲鳴を上げるし、マッサージを専門の職業ではない限り相当無茶だったのではと今では思います。
店長に相談し、渋々ですが1日2件をMAXにしていただくことを了承してもらいました。
色んなお客様と出会えること、喜んで帰っていただくこと、リピートして利用していただくこと、全てとっても嬉しくて体の疲労以外は本当に楽しんで仕事をさせて頂きました。
お客様によっては様々な悩みを持っているので、一緒に考えながら少しでも心が軽くなる方法はないのか、解決できるアドバイスはできるかなど施術以外でも満足していただけるように意識的ではないのですが自然と寄り添う形になっていました。
解決できないこともたくさんあるけど、施術によって少しでも不安が解消できるよう、喜んでいただけるよう努めていました。
マッサージのお仕事を始めて3年が経った頃には私生活も落ち着き始めていたのですが、本業の仕事が部下も増え任せられる範囲が自分のキャパを越え始め土日もマッサージのお仕事になかなかいくことができなくなり、自分を懇意にしていただいたお客様とは会えなくなってしまうことは大変残念でしたがお店を辞めることにいたしました。
最初はお金が必要だという不純な動機で始めたこのお仕事も、たくさんの人と関わることで自分も成長することができたり、少しでもお客様に満足いただけたかなと思っています。施術をしているときは本当に幸せでした!
個人で始めるまで
あれから10年が経ち、職場も代わり役職も落ち着き時間に融通が効くようになってきてます。
休みの日はキャンプに行ったり、仕事終わりはサウナに行ったり、空いた時間で投資をしたりと充実した日々を過ごしています。
ブランクがあった10年の間にもどうしてもオイルマッサージを体験してもらって喜んでもらいたいと何回か個別で施術したことはあったのですうが、当時ほどとまでは行きませんが少しでも喜んでもらえる方が増えるように、スケジュールは要調整ではありますがこのようにサイトを作り趣向が合う方に対応させて頂きたいと思いました。
どんな施術が良いのか、当時のようにお店の決まった施術だけではなく、マッサージだけでも良いですし、性感をメインにしても良いです、おもちゃを使って悪戯して欲しいなど色んな要望があると思いますが、できる限り喜んでもらえるよう努めたいと思っております。
やっぱり喜んでもらえる姿が一番美しく、私も幸せです!
決して自分の気持ちを隠さず、気持ち良くなって変な声がでたり、大きな声を出すのは恥ずかしくありません。
自分に正直になってとても素敵なことです。
快楽に溺れるというと大袈裟ですがw 性に対して真摯に向き合うことはとても素晴らしいことだと思います!
そんな姿を私にも見せて欲しいです!